第126話   『傘がない、今もない』
  舞台中央より下手側に古新聞古雑誌などが積み上げられている、廃品回収の集積所。
  缶、ペットボトルなどを入れるプラスチック製の箱も向こうの方に置かれていたりする。(中には缶やら瓶やらが、ほんの申し訳程度に入っているくらいでいい)
  明転すると、古い『ガンダムエース』の束を白いビニールのヒモで縛って持って来るカン。
  そして、その古新聞やらが積んである一角にそれをそっと置いた。
  なんだか名残り惜しそうである。
  カンつぶやくように「よいしょっと」とか言った。
  と、すぐにその後から、拓弥が同じように白いヒモで縛られている『アフタヌーン』を持ってやって来る。
拓弥「はい、これもね」
カン「あ、ここに」
  と、カン、自分が置いた『ガンダムエース』のあたりを示し、
カン「このあたり」
拓弥「よいしょ、っと」
  と、置いた。
カン「でも、あれだね」
拓弥「なに?」
カン『ガンダムエース』捨てるのって、なんでこんなに勇気がいるんだろうね」
拓弥「俺『ガンダム』擦らなかったから、そのあたりはなんとも」
  と、言いながら拓弥、その側の雑誌の束の中から一冊雑誌を拾い上げた。
拓弥「あ、見っけ!」
カン「え? なに?」
拓弥「お宝」
カン「なに?」
拓弥「週プレ」
カン「週刊プレイボーイ?」
  なんだ、と、いう感じの拓弥。
  拓弥、その雑誌の山の一つに腰を下ろす。
  そして、拓弥、それをパラパラと興味深げにめくっていき。
拓弥「おお、リア・ディゾンだ・・リア・ディゾン、なんでこんなに急に出て来たんだろうねえ、この人は」
拓弥「え? 誰?」
カン「リア・ディゾン」
拓弥「リア・ディゾンって、それは名前なの?」
拓弥「黒船だよ」
カン「黒船? なに?」
拓弥「黒船、来たろ、江戸時代の終わりに」
カン「来たね、浦賀にペリーが」
拓弥「また来たんだよ、こんどはリア・ディゾンという黒船が」
カン「リア・ディゾンって・・」
拓弥「知らないの? リア・ディゾン(と読み上げる)フランス系アメリカ人の母と中国系フィリピン人の父とのハーフ、好きな食べ物、しゃぶしゃぶ、ベトナム料理、マクドナルド」
カン「リア・ディゾン・・新しいモビルスーツかと思った」
拓弥「ばっか、ばっか、ばっかだなあ(ばっか三段変速上昇言葉で)」
カン「ミュージシャン?」
拓弥「・・ん、も、やってる」
カン「倖田來未みたいなもん?」
拓弥「いや、もっと、全然かわいい」
カン「倖田來未よりもかわいいんだ」
拓弥「倖田來未よりも、っていう基準がおかしい、倖田來未は基準にならない」
カン「(ダメ元で)ダメ? 倖田來未」
拓弥「問題外」
カン「(納得はしていないが)ああ、そうなんだ、でも、流行ってるじゃない」
拓弥「うん、あれはインフルエンザみたいなもんだから・・リア・ディゾンとは格が違うよ・・ほら(と、見せようとするが)」
カン「いや、俺はいいよ、俺は若槻千夏ひとすじだから」
拓弥「昔っからだよね」
カン「若槻千夏」
拓弥「あのさあ井上和香がさ、出てきて、和香パイって言われた時にさ、若槻千夏がさ、私も若パイって呼ばれたいって言っててさあ」
カン「言ってた、言ってた」
拓弥「あれ、聞いた時に『こいつ一部からは熱狂的に支持されるだろうな』って思ったんだけどさ」
カン「それが俺」
拓弥「あとあれは? 綾波」
カン「綾波レイは違うでしょ」
拓弥「綾波は違うか」
カン「あれは人間とは呼べないからね」
拓弥「あ、ああ、ねえ、まあ、それはそうだよねえ」
カン「クローンだから」
拓弥「ん、ん、んん、ねえ・・クローンだもんね」
と、立ち去ろうとしながらカン。
カン「『IKKI』も創刊号からあるんだけど、誰も引き取り手がいないからなあ・・今回、思い切って」
  と、拓弥、全然別の物を見つけて、
拓弥「(結構な驚き)え? ええっ? なにこれ?」
  カン、ちょっとだけ足を止めて拓弥の方を振り返るが、そのまま行こうとする。
  それを即座に止める拓弥。
拓弥「ちょい待ち!」
カン「なに?」
拓弥「待って!」
カン「なに・・」
拓弥「待ってって・・」
  と、その手にした物をゆっくりと(観客が見えるところへと)取り出した。
拓弥「こんなところに」
  カンにも見えるようにかざした。
拓弥「デスノートが・・落ちてた」
  拓弥が手にしているのは確かにまっ黒いノートで表紙にはご丁寧に『DEATH NOTE』と白字で書かれている。
カン「・・・(どういうリアクションをしていいのかわからない)」
拓弥「デスノート、ほら」
カン「うん・・」
拓弥「こんなところにデスノートが・・」
カン「わかったけど」
拓弥「表紙にほら『DEATH NOTE』って」
カン「見ればわかるけど」
拓弥「すごくない? デスノート」
カン「うん」
拓弥「名前書くと死んじゃうんだよ」
カン「知ってるよ」
拓弥「・・・・どうする?」
カン「どうするって?」
拓弥「デスノート、手にしちゃった」
カン「(吐き捨てるように)大丈夫?」
拓弥「なにが?」
カン「・・バカじゃねえの? 拓ちゃん」
拓弥「バカ?」
カン「なにがデスノートだよ」
拓弥「(極めて冷静に)なにいってんだよ、もいっぺん言ってみろよ」
カン「(冷静に)バカじゃねえの」
拓弥「いいの、そんなこと言って」
カン「なんだよ」
拓弥「名前、書いちゃうよ」
カン「なに言ってんだよ、バカ」
  拓弥は書く動作など一切しないで次の台詞を言う。
拓弥「岡本広毅・・岡本広毅・・岡、本、広島の広、ひろきのきが難しいんだよな、毅然としている、とかの毅だよね・・でも、よかった、俺『漢検DS』やっておいて」
カン「あ、あの漢字検定のやつ? DSの?」
拓弥「やり込んだ」
カン「あ、そう」
拓弥「おかげで毅然って、漢字ですぐ書ける。カンちゃんの名前もすぐに今、このノートに書ける」
カン「書くなよ」
拓弥「俺はいつでも書けるよ」
カン「書かないでよ」
拓弥「書けって言われたら、いつでも」
カン「言ってません、さっきから一言もそんなことは言ってません」
拓弥「(関係なく)なんでこんなとこにデスノートが落ちてるんだろう」
カン「知らないよ」
拓弥「俺、選ばれたのかな」
カン「なにに?」
拓弥「え? 藤原竜也みたいに・・(と、めくっていく)へえ・・これがデスノートかあ」
カン「なんか書いてあるわけ?」
拓弥「興味あるの?」
カン「名前とか書いてあるの」
  と、拓弥、ぱらぱらとめくって見せて、
拓弥「書いてないね」
カン「でしょ?」
拓弥「なんかピカチュウが書いてある」
カン「ピカチュウ?」
拓弥「ピカチュウの絵」
カン「ピカチュウか」
拓弥「今頃、ピカチュウ、心臓発作だな」
カン「そうなの?」
拓弥「だってデスノートだよ」
カン「でも、名前書くんじゃないの?」
拓弥「イラストじゃ、ダメなの?」
カン「俺の知ってるデスノートはダメだった気がする」
拓弥「なんだよ、その俺の知ってるデスノートってのは」
カン「いや、あるじゃない、デスノートって」
拓弥「(ここぞとばかり)あるんでしょ、デスノートってのが」
カン「いや、ないよ、デスノートってのがね、実在するわけじゃないんだけど」
  と、拓弥、最初のページを見て。
拓弥「書いてあるよ、ちゃんと・・The human whose name is written in this note shall die」
カン「え? 本当に?」
拓弥「ちょっと、岡本広毅君の名前、書いてみようか」
カン「え?」
拓弥「ちょっと試してみない?」
カン「なんで?」
拓弥「いや、だってやってみないとわかんないじゃない」
カン「なんで俺の名前で試すわけ?」
拓弥「じゃあ、誰の名前書くのよ」
カン「自分の名前は?」
拓弥「(問題外の提示)やだよ、そんなの!」
カン「自分でやんなよ」
拓弥「やだよ、俺、死にたくはないもん」
カン「死なないよ、そんなの」
拓弥「じゃあ、名前書いてもいいでしょう、岡本広毅って、死なないんだったらさあ」
カン「いやいやいや」
拓弥「信じてるの? これ?」
カン「信じてない」
拓弥「じゃあいいじゃない」
カン「いやいやいやいや、そういう問題じゃないでしょう」
拓弥「だって、信じてないでしょう」
カン「拓ちゃんはどうなの?」
拓弥「信じてる」
カン「本当に?」
拓弥「半分くらい」
カン「半分ってのはなに?」
拓弥「試してみたらわかること」
カン「落ちてるわけないじゃないデスノートが・・とにかくやりたいんだったら、自分の名前書けば?」
拓弥「待って、ちょっと待って、だって、信じてないんでしょう? だったら、誰の名前書いてもいいでしょ、そんなの」
カン「やめなさいって、そういうことは」
拓弥「なんで?」
カン「そういうことはね・・人としてよくないよ・・と思うよ」
拓弥「なんで、だって、これ、嘘だと思ってるでしょう?」
カン「デスノートがあるわけがない・・」
拓弥「だったらいいじゃん、なに書いたって」
カン「いや、そういうもんじゃない」
拓弥「だって、信じてないんでしょう?」
  と、拓弥、あらぬ方を見て、なにかを探している。
拓弥「なんか見えない?」
  カン、拓弥の視線の先を同じように追ってみる(が、当然、なにも見えるわけではないが)
カン「え? え? なにが?」
拓弥「・・・リンゴ食べる奴」
カン「見えねえよ、そんなの」
  と、拓弥、あらぬ方の、ある一点を見て「よっ!」とばかりに手を挙げてみせる。
  まるでそこにいる何かと交流しているかのように。
  カン、純粋に拓弥が見ているその宙の一点と拓弥を交互に見比べて、びびる。
カン「な、な、な・・なにがいるの?」
拓弥「(そして、デスノートをかざして)謹んで、かならず有意義に使います」
カン「嘘つけ!」
拓弥「カンちゃん」
カン「え? なに?」
拓弥「これがデスノートだって本当に信じてるの?」
カン「・・別に」
拓弥「別にってなに? 信じてるか、信じてないかって聞いてるんだからさ」
カン「信じたくはない」
拓弥「ってことは信じてるってこと?」
カン「になるのかな」
拓弥「おかしいよ、カンちゃん・・デスノートなんて・・」
カン「おかしいね、おかしいことは自分でもわかってる」
拓弥「おかしいでしょ」
カン「でもね、実際に今、こうやって話していると、嘘か本当かわかんなくなってくるもんだね」
拓弥「嘘だよ」
カン「本当に嘘?」
拓弥「デスノートだよ」
カン「見ればわかるよ。嘘なの? 本当に?」
拓弥「嘘に決まってんじゃん」
カン「じゃあ、名前書いても大丈夫?」
拓弥「いや、それはダメ」
カン「嘘なんでしょ」
拓弥「わかんない」
カン「・・・嘘だって言ってくれよ」
拓弥「なにぐらぐらしてんだよ、カンちゃん」
カン「ぐらぐらするよ」
拓弥「嘘に決まってんじゃん」
カン「普通に考えればね」
拓弥「あり得ないでしょう、リア・ディゾンの側に、デスノートが落ちてるって」
カン「うん・・うん、そうだね、そうだよね」
拓弥「カンちゃん」
カン「え?」
拓弥「俺がデスノート持ってること、誰にも言っちゃダメだよ」
カン「う、うん・・(と、悩み始める)そこなんだよな・・なんだ、このリアリティは?」
拓弥「リアリティ?」
カン「嘘なんだよ、ないんだよ、そこに、デスノートは」
拓弥「あるよ、俺、今、手にしてるよデスノート」
カン「ノートはある」
拓弥「デスノート」
カン「ちがう」
拓弥「でも書いてあるよ、デスノートって」
カン「書いてあれば、デスノートなのかって」
拓弥「でも、なんで、こんな気持ちになるんだろうね」
カン「それだよ」
拓弥「嘘なのにね」
カン「そうだよ」
拓弥「名前書いていい? って聞かれたら絶対嫌でしょう?」
カン「嫌」
拓弥「でも、嘘でしょう」
カン「嘘」
拓弥「嫌だよねえ・・でも、どうしてこんなにときめくんだろう」
カン「拓ちゃん」
拓弥「さあ、試してみないと・・ねえ・・誰の名前を書こうか・・」
カン「・・・俺は・・やだよ」
拓弥「じゃあ、誰ならいいのよ」
ややあって・・・
カン「池袋の通り魔とかは?」
拓弥「あ、ああ、あれかあ」
カン「・・・いいんじゃないかな」
拓弥「いいね」
カン「ねえ・・」
拓弥「生きてる?」
カン「生きてると思うよ」
拓弥「ちょうどいいね・・」
カン「いいね・・でも、顔わかんないとダメなんでしょう?」
拓弥「あ、そうか。デスノートって顔がわかってて」
カン「本名がわかってないとダメなんだよ」
拓弥「名前だけ書いても、全国の同姓同名の人が一斉に死んじゃうことになるからね」
カン「そうそう」
拓弥「じゃあ、顔知ってる犯罪者」
カン「おいそれとね、うかつな行動はもう、俺達慎まなきゃなんないよ」
拓弥「そうね、そうね、そうだよね」
カン「人が人を裁く・・・ね」
拓弥「なんのために?」
カン「え? な・・にが?」
拓弥「なんのために人が人を裁くの?」
カン「それはあれでしょう・・犯罪が起きます。ね、悲しいことですよ。傷つく人がでる。だから、犯罪は起こしてはいけない」
拓弥「そうね」
カン「だから、犯罪を起こす人間には罰則が与えられる」
拓弥「うん」
カン「犯罪を犯すと、こんな目に遭う」
拓弥「犯罪の抑止力」
カン「それに繋がっていくと尚いい」
拓弥「でも、ちょっと待って」
カン「なに?」
拓弥「カンちゃんはあれ? 犯罪の抑制をしたいと思ってる?」
  カン、首を横に振る。
拓弥「世直しをしたいと思ってる?」
カン「そんな大それた事は思ってないよ」
拓弥「だよね」
カン「だって、俺は今、部屋に積んである『ガンダムエース』がさ、寝てた俺の上に崩れてきて、生き埋めになりそうだったから、それを捨てに来ただけだからさあ」
拓弥「だもんね」
カン「そうだよ、自分が『ガンダムエース』に生き埋めにならないように、ってところで精一杯だから、そんな世直しとか、犯罪の抑制とかまでは・・誰か他の奴がやってくれ、って感じだよ」
拓弥「『デスノート』ってさあ」
カン「・・・うん」
拓弥「あ、本当にある方の『デスノート』の方ね、これじゃなくて」
カン「月(ライト)とリュークの『デスノート』ね」
拓弥「あれ、犯罪者の名前を書いてってさあ、大量に犯罪者の命を奪ってって・・その結果、犯罪が減るじゃない」
カン「そうね、三割減ったとか、そういうことになっていく話だよ」
拓弥「あれ、嘘だよね」
カン「え?」
拓弥「犯罪者は殺してもいいって、みんな思ってるのかな」
カン「どうだろ」
拓弥「でも『それはどうよ』とかって思ったら、みんなもっと非難囂々のはずじゃない」
カン「そうかなあ」
拓弥「『バトル・ロワイアル』がそうだったじゃない」
カン「あれはでも・・」
拓弥「『バトル・ロワイアル』ってクラス一つが殺し合いする、それだけでしょう?」
カン「それだけでしょう、って言われたら、それだけなんだけどさ」
拓弥「クラス一つなんて、四十人でしょ。『デスノート』で死んでる人間の数は四十じゃきかないよ」
カン「そだね」
拓弥「死んでるのが犯罪者だから、みんな抵抗がないのかな? 『バトル・ロワイアル』と『デスノート』の違いって、そこでしょ、中学生のクラスメートを殺すか、犯罪者を殺すか。なのに『バトル・ロワイアル』はなんだかんだ言われちゃってさ」
カン「犯罪者っていっても、誰も彼もデスノートってわけでもないじゃん、デスノートに値する犯罪者がね・・名前を書かれる」
拓弥「そして、心臓発作」
カン「そう」
拓弥「デスノートがないとしたら、その犯罪者達はどうなるの? デスノートに値する犯罪者達は」
カン「それは現状、そうなんでしょう・・デスノートがないとしたら、っていうところに立ってものを言ってるよ拓ちゃん」
拓弥「今はそう思われてるけど、そんなのわかんないじゃん」
カン「なにが?」
拓弥「百年後の人が、今の日本の法律を見た時に笑っちゃうかもしれない、って思わない?」
カン「なに、それ」
拓弥「こんなにも、残虐な加害者達の人権が、保護され・・守られていた時代があったんですねえ、って」
カン「・・・それはねえ」
拓弥「だいたい裁判って、長いしさ」
カン「うん」
拓弥「忘れた頃にさ・・思ったより軽い刑でさ・・遺族がさ、悔しがってさ」
カン「うん・・」
拓弥「よく見るじゃん、そういうニュース」
カン「見るね」
拓弥「おかしいよね」
カン「・・って思ってるね、みんな」
拓弥「そんな時にデスノートがあったら」
  間。
カン「それでも・・それでも俺はデスノートにそいつの名前は書かないけどね」
拓弥「そう?」
カン「書かないね」
拓弥「じゃあ、そいつは野放しのまま? それでいいの?」
カン「よくはない」
拓弥「でも、そうなってる気がしない?」
カン「する」
拓弥「ねえ」
カン「でも、俺は書かない、拓ちゃんはどうなの? その時は・・・書くの?」
拓弥「どうだろ?」
カン「書くの?」
拓弥「書かない・・」
カン「書かないでしょう?」」
  と、拓弥、カンちゃんの方へとデスノートを差し出して、
拓弥「そん時は、カンちゃん、頼むよ」
カン「ヤだよ」
拓弥「カンちゃん、書いてよ」
カン「イヤだってば」
  カン、拓弥が差し出すデスノートをけして受け取ろうとはしない。
カン「いや、俺は・・・俺のことで、今はいっぱいいっぱいだからさ、そんな人のことまでは・・」
拓弥「だよね」
カン「拓ちゃんは?」
拓弥「俺も・・自分のことだけで精一杯・・」
カン「だって・・結局、俺が心配なのは俺のことだけだからさ」
拓弥「だよね」
  暗転していく。